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少し離れたビルの上。一人の騎士甲冑を身に纏った女性――湖の騎士シャマルはクラールヴィントを使って旅の鏡を使用、例の魔力反応が高かった少女からリンカーコアを摘出しようとしたのだが……
「しまった、失敗しちゃった」
手を抜き出し、もう一度突っ込む。今度こそリンカーコアを摘出した。
「リンカーコア捕獲。蒐集、開始」
旅の鏡の前に浮いている本らしき物に手を当てる。
『Sammlung』
その言葉と同時に真っ白なページが少女のリンカーコアから魔力を吸い取り文字を書きながらページがめくれていく。
なのはのいるビル屋上
なのはのリンカーコアは魔力を奪われていくほど小さくなっていき、弱々しく輝く。
それをゴールドは見ているばかりだった。
(俺は…俺は一体どうすれば良いんだよ)
そう思ったそのときだった。
『俺を解放しろ!』
突然ゴールドの頭に声が響く。
(この声は…そうか、封印されている……)
ゴールドはそう考えた後返事を返した。答えはもう決まっている。
『解放しろ!相棒!』
『判った。しかし、初対面なのに相棒…か』
『決まってるじゃないか俺と相棒はいつも共にあり、だぜ?』
何を今更と笑う声を聞き、ゴールドはポケットから何かが入った容器を取り出す。
「?何なのそれ」
ユーノの疑問に答えるべくゴールドは容器の中身を少し残して飲む。
同時に足下に展開される魔法陣。その色はさっきの朱色から紅色に変わっていた。
「我は古き時代からの一族の末裔。一族の契約のもと、その力を解き放て。我が元へ出よ一族に伝えられし呪剣。汝は我と共にある。ブラッディブレー
ド、解放」
詠唱して魔法陣の上に容器の残りを落とす。それは魔法陣の上で波紋のように広がる。
同時にゴールドからジャミングを破って溢れ出す紅色の禍々しい魔力。そして波紋から一振りのまさに血の色と言った剣が出てくる。
バリアジャケットも形状は同じだが紅色に変わる。
ゴールドの一族に伝わる初代が所持していたや初代が作り出したなどと言われている、ロストロギア級のデバイス。ブラッディブレード。
その強すぎる力から厳重に封印をかけられていたがそれをあっという間に破る方法、それは、
『血を飲み、捧げること』
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