跳躍はすべての始まり

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《99、100》 なのははちょうど100回当て終え、最後の一発を当てる所だった。 「ラスト!」 空中に止まっていたスフィアが加速して缶を撃つ。しかし、缶は空き缶入れのふちで跳ね返った。 「おしいな……。エレメンタルブレード、あれだと何点ぐらいだ?」 《80点ぐらいじゃないですか》 そか、と言ってその場を離れようとしたとき、枝を踏んづけた。 ぱきっ 「あ」 《あーあ、やっちゃいましたね》 エレメンタルブレードがやっぱり……、という風に言ったとき、 「そこに居るのは誰?」 振り返るとこちらを凝視してくるなのはと目が合った。 「あ、あははは」 笑ってごまかして退散しようとしたゴールド。しかし、 「お早うございます」 「あ、おはよう」 律儀に挨拶をされ、思わずゴールドも挨拶をしてしまった。 「えと、散歩ですか?」 少し疑惑の入った目でなのはがゴールドを見る。 「う、うん。ちょっと朝の空気を吸いに、ね」 なんとか話を合わせて脱出しようとしたゴールドだったが、 「君ってもしかして魔法使い……じゃなくて魔導師さんなのかな?」 ぎっくぅぅぅぅ!?というほど驚いたゴールド。 「な、何を言ってるんだい?魔導師とか魔法使いとかってゲームとかでのお話でしょ?」 がんばってはぐらかそうとしたが、 「じゃあなんで陰から興味津々という目で見ていたのかなぁ?それにさっきまで君から魔力を感じていたんだけどな~」 ぎっくぅぅぅぅぅぅ!!??覗き見していた時点でばれていたらしくさっきより驚きがゴールドの心に去来した。 「え……そんな覗き見なんて……『エレメンタルブレード、ここはテレポート使うぞ』 『了解しましたよ、マスター……』 エレメンタルブレードとの念話を切ると同時に魔法陣を展開させる。 「っ!やっぱり魔導師さんなんだね?どうしてこんな所に……」 「旅する扉よ我が身を運べ。転移魔法テレポート、発動!」 《Teleport》 エレメンタルブレードの音声とともにゴールドの姿は一瞬にして消えた。 「あ!レイジングハート!」 《だめです。妨害電波のようなもののせいでエリアサーチにかかりません》 慌てたなのはがレイジングハートに探査を頼んだが、さっきの偽装魔法で魔力のない一般人とかく乱させられているためエリアサーチに引っ掛からなかった。 「あの子はいったい何者……?」
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