跳躍はすべての始まり

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同時刻 時空管理局艦船アースラ 「管理局本局へのドッキング準備すべて完了です」 「うん、予定は順調。良いことね」 局員の報告を聞いたリンディ提督は満足そうに言った。 「艦長、お茶のおかわりはいかがですか」 エイミィがミルクと急須を乗せたトレイを持ってくる。 「ありがとうエイミィ、いただくわ」 そういって湯のみに注がれた緑茶に角砂糖を4つとミルクをどぼっといれながら 「そういえば子供たちは?」 「いまは3人そろって休憩中のはずです。さっきまでクロノ執務官とフェイトちゃんはさっきまで戦闘訓練していましたし、ユーノ君はそれにつきあっ てましたから」 「そう。明日は裁判の最終日だって言うのにマイペースね~」 といって先ほどの緑茶ーーリンディ茶をすする。そのとき2つの羊羹に目が止まった。 「はいエイミィ」 そういってリンディはエイミィに一つ羊羹を差し出した。 「まぁ、勝利確定の裁判ですから」 そういいながらエイミィは羊羹を受け取った。 アースラ内 レストルーム レストルームの隅の席で4人の男女が3:1で座っていた。 「…僕とそこのフェレットもどきは証人席。質問の解答はそこにある通りだ」 黒服に身を包んだ少年ーークロノ執務官はフェレットもどきーーユーノ・スクライアにそう言った。 「うん、わかった。……って、おい!!」 無意識にうなずいたユーノは、はっとしたように机をたたいた。 「どうした」 「誰がフェレットもどきだよ!誰が!」 「君だが、何か」 「そりゃあ、動物形態でいるときの方が多いけど僕にはユーノ・スクライアって言う立派な名前が……!」 「ユーノ、まぁまぁ」 苦笑しながら犬耳の女性ーーアルフがなだめる。 「クロノ、あんまり意地悪言っちゃだめだよ……」 金髪の少女ーーフェイトがクロノに言った。 「大丈夫、場を和ませる軽いジョークだ」 「ガルル……」 殴り掛かりたい衝動を抑えているであろうユーノにアルフは肩に手をおいた……。
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