カナシミの理由。

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幼い頃両親を亡くした。 …結構裕福で、幸せだった、のに。 その日常は、あっという間に崩れて、無くなっちまったンだ。 その後、一人息子の俺は親戚の家に引き取られた あァそォだ。俺がこォなったのはアイツらのせいだ。 あの、最っ高に最低なヤツらのよォ。 …俺の両親を、死に追いやったヤツら。 あァそォだよ! 俺の両親を殺したも同然なんだアイツらは!! 全部、全部、遺産を受け継いだ俺を引き取って、遺産を奪おうと、たったそれだけのために!! アイツらは俺から両親を奪ったんだ!! 知ったのは中学ン時。 馬鹿なヤツら。 俺が聞いてるとも気付かずに笑いながら話してやがった。 それから俺は、必死で証拠を集めた。 遺産はすでにほとんど使いこまれてたから、小遣いを貯めて、貯めて。 探偵雇って調べてもらった。 そしたら、出てくる出てくる。 証拠が、大量に。 馬鹿なヤツら。 ろくに証拠隠滅もしなかったらしい。 その後俺は、ヤツらを裁判にかけて、ヤツらから残った遺産を全部取り戻した。 使い込まれた分は、慰謝料込みで返させた。 もォ大人は信じねェ、と心に決めて。 アパートで一人暮しを始めて。 けどもォ、捩曲がった心は元に戻らなかった。
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