第一章

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 あぁ、……思い出した。 「ごめん悪かったよ。つい昔のこと懐かしくなって話過ぎた」 確かこいつは小学生のとき5年と6年の2年間一緒だった裕二だ。  「えっと、オレらそろそろ場所替えね?」 「学校サボってんのバレたらやばいしよ」  ああそうだな、と俺は答えて立ち上がる。日差しはそろそろ昼になるかといったところだった。  裕二は触れてはいけない事に触れてしまったと思ったらしく(実際俺の体が拒絶したのだからそうなのかもしれないが)、少し狼狽した様子だった。
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