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ある日曜日知らない番号からの電話があった
『駒子か…?』懐かしい声…教会に私を置き去りにした花婿晴彦である
『何か用?』
『ちょっと頼みたい事があって…あと話しもあるし。今から言う住所まで来てくれないか?』
『すごい迷惑なんだけど…』
『お願いだよ』話し合いもしてない私達…いい機会かもしれない
私は電車に乗って言われた場所まで行った
そこはマンションとは呼べるものではなかった
少し広いアパートみたいなものだ
3階建ての301号室…私は呼び鈴を押した
ドアを開けたのは女の人で多分晴彦の彼女…
奥には晴彦の友達とイチがいた
私はゆっくりとすわって部屋を見渡した
『で、なんの用なの?』
『すまなかった!あんな事して!』
『…すみませんでした』
二人は私に土下座した
『用事それだけ?』
『実は彼女の旦那さんがいまだに離婚承諾してくれないんだ…どうしたらいいかわからなくて…駒子だったら仕事上、いい弁護士さん知ってるんじゃないかなと思って…』
呆れて何も言えなかった
『あと…俺今回の事でリストラされて仕事探してる…』
私に仕事まで紹介しろって言うわけ?イチも呆れかえっていた
『あのさ…こういう事考えて一週間計画練ってたわけでしょ?オッサン雁首揃えて私にお願いする内容なの?
ノリで駆け落ちなんて言わせないわよ!
結婚ダメになって文句も言わない女だから、嘗めてるわけだよね…いい加減になさい!
そこまで私は人はよくないわよ。反対に旦那さんに最高の弁護士つけたげる、そのつもりにしてるのよ?はっきり言って、私は晴彦と彼女と荷担した友達からもお金とれる立場…でも可哀相だから考えてなかったけど、気持ち変わりそう
女馬鹿にするのもいい加減にしろ!』
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