月とスッポン

男心と秋の空

友達の一人が『彼女妊娠してるんだぞ！』と怒鳴った

晴彦の子供じゃないけどこう言った『私は堕胎したわよ』

『先輩達…頭おかしいんじゃねーの？彼女にこんな酷い事頼むなんて！市原さん、人間の女だぜ？ロボットじゃないんだ。市原さん、いこうぜ。俺はもう一切この人達と関わらないようにするよ』

『ホントに女心じゃなくて男心と秋の空だわね、こんな馬鹿な頼みお願いする気持ちになるなんて…悩みなさい、答えだして二人で生きていきなさい。誰も助けてくれない道を選んだのはあなた達なんだから』

私はイチと二人で部屋を出た

私はこんな男と結婚するつもりだったんだ…

そう思うとますます結婚なんて…と思ってしまった

『呼び出されたから何事かと思ったら…頭悪過ぎてなんもいえないや』

『仕事まで私に頼る神経…わからないな』

電車の中で二人ため息ついた

『市駒ちゃん来るまで、あの彼女旦那に電話して離婚の話ししてたよ。子供も出来たから別れてって…旦那ももう諦めりゃいいのにさ』

今日はせっかくの日曜日が台なしになってしまった