バカと金持ちとラノベ

3/15
前へ
/15ページ
次へ
「あ、そういえばあんた、今日入学式じゃない!」 「そうだよ。でも午後からだから月姉とは会えないかもね」 「あー、それなら大丈夫。私今年から生徒会長に昇進だから、入学式にも参加するわよ」 「生徒会長…2年生で、凄いね…」 言うと月姉は得意そうに胸を張って「当然!」と言ってのけた。 にしても…今日から月姉と同じ学校か。 西高…県内有数の進学校だからな、受験勉強はまさに地獄だった。 それでも月姉が「一緒に通おう、さもないとムスコを蹴り潰す」なんて言い出すもんだから頑張りまくりましたよ。 「ちょっと陽介、着替えるんだから出て行きなさいよ」 見れば月姉はパジャマの裾に手をかけ、いつでも脱げる、まさに臨戦態勢だった。 「え、あ、ごめん!」 間一髪の所で脱出。こけながらも自室への帰還に成功した。 ふぅ、危なかった。いや、厳密には全然危なくない。むしろ見たかったが、見れば全治1ヶ月は必至ッ!逃げるしかあるまい。 仕方ない、俺も着替えて朝飯でも食べますか。 つっても入学式は午後だから、昼までは暇なんだよな。 よしっ、2chでも覗きに行くか。 そんなわけで俺は現彼女(WindowsXP)の起動スイッチを入れつつ、朝食の調達にリビングへ降りていった。 「ふひひwwwサーセンwwwwww」 俺が2chを覗き始めて約一時間。 月姉はとっくに学校に行ってしまった。ちなみに俺の両親も入学式だってのに今日は仕事らしい…まあいつもの事だしな。 「あーちょっと緊張してきたかも…もしかして西高のスレとかあるかも、結構有名だし」 そう思い調べてみると、まさにお祭り状態のスレッドが現れた。 「なんだ…これ?」
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

239人が本棚に入れています
本棚に追加