バカと金持ちとラノベ

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「あの西高でエロゲな展開…?」 意味分からん。だが気になるので覗いてみる事に。 「なになに…あの有名進学校の西高に、今日平田財閥の一人娘が入学…超お嬢様の一般スクールライフ…なぜか普通の男子生徒と結ばれてしまうギャルゲーの謎…おまいら、西高に急げ………なんだこりゃ?」 平田財閥ってのは聞いた事がある。 いろんな会社をいくつも持ってて、石油王だとかいう噂もある。 そんなとこのお嬢様がちょっと有名なだけの進学校に来るとはとても思えないが…。 まあどうせくだらない噂が広がったんだろ。 西高のスレはこれだけか。しゃあない、時間までもう少しあるから本でも読んでよう。 いや、本っていうよりラノベか。 ま、楽しけりゃいいや。 「お、結構人がいるな」 読書してる間にいつの間にか時間になり、俺は西高に入学するため校門をくぐっていた。 「おーい内村ー!」 「よぉ朝原」 馬鹿みたいに叫びながら馬鹿みたいに走ってきたコイツは朝原翔太。 一応同じ中学のツレだ。まさかコイツがこの学校に受かるとは思わなかったがな…。 「いよいよだな内村!」 「ああ、今日から西高生だな」 「そうじゃない!三嶋先輩に会えるって意味だ愚か者!」 俺の頭を軽く小突きながら大声で言った朝原。 直後に奴の足を思いっきり踏んでやった。倒れた。 馬鹿め。貴様が会いたがっている三嶋先輩はなぁ!毎朝俺に起こされてんだよぉ!去年なんかこっそり下着パクっちゃったりもしたんだよ愚か者め!!
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