廃れた世

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葵は大通りを、車でいうドリフトのような感じで自分の愛機である、紅色のギャラントを操る。 『標的、補足しました。 二尉これからどうしますって……二尉何する気ですか!?』 裕は焦るような口調で言う。葵は常備してあるサーベルを抜いて、全速力で相手との間合いを詰める。 「覚悟!」 という声とともに目の前を走行していた、二機のギャラントの足を切断した。 『相変わらず……やりすぎですよ。二尉』 インカムから溜め息混じりの裕の声が聞こえる。 「國館陸曹。やられる前にやらないと」 『あなたはどこのガキ大将ですか……』 「いいの!」 『一佐に怒られても俺は知りませんからね』
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