廃れた世

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いつも通り急所をはずしたギャラントがそこに転がる。 不意にコクピットが開く―― 裕はいつも通りに武器を向けこう言い放った。 「こちらは陸上自衛隊アメリカ支部だ。お前らはギャラントの不正使用により、今から基地に連行する。異存はないな?」 その声を聞いて諦めるように手を上げ、武器を下においた。 裕のインカムからは破壊神……もとい、葵の声がする。 『いっつも、しめは陸曹なんだから。たまには私にさせてよ』 「二尉にさせたらテロリストが逃げますよ」 『それってどういう意味よ!』 「そういう意味です」 葵は小さく文句を言いながら背を向けた。 『帰るわよ!』 「はいはい」 こうして任務を完了する日々である。
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