隔たり

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裕は支部長室と表札の掛かっているドアをノックし開ける。 ドアの先には大柄の男性と、それと反比例するかのように茶髪の小さな少女が立っている。 「國館陸曹長、只今参りました」 大柄の男性はその渋い声を出す。 「よく来たな、國館陸曹!待っていたぞ」 「少し遅れて申し訳ありません。一佐」 大柄の男性―― 的山 学(まとやま まなぶ)一等陸佐は首を横に振りながら言う。 「いや、そこまで待っておらん。気にするな」 「そうよ陸曹、気にすることなんて無いんだから」 このチビ、もとい葵は言った。 パイロットスーツを着ている時はヘルメットを被っているのであまり気にしないが、こうしてみると同じ歳と言うのがウソみたいに小さい。
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