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ザーッと降る雨を見ながら裕は考えていた。
俺は今まで人の命なんて奪ってきたことはなかった。いや……奪わなかった。だが、もし戦争になれば俺は……俺は人の命を奪ってしまうんだろうな。あっさりと…いとも簡単に……。
そういいながら、ガラスに映る自分の沈んだ顔を時折見てはため息をする。
「どうした青年よ!もしかして恋煩いか?」
そこにはニタニタと、一言で言えば気持ち悪い笑顔を浮かべた勇李が立っている。
「なんなんすか?色ボケおやじ」
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