269人が本棚に入れています
本棚に追加
/494ページ
殺風景なそのコンクリートの荒野には敵兵一人たりとも見えない。
「俺も知らん!ただ油断はするな」
『へいへいわかりやしたよ』
そう言って無線を切った。
油断って言っても敵兵がおらへんもんなぁ。
勝はそう思い先頭部隊を見る。異常もなくどんどん前進んでいく。
次の瞬間であった――
先行している部隊の指揮を任された、二尉の機体が激しい爆発音とともに粉々になった。
『……!全軍後退!』
後ろの部隊であった裕は即座に命令を下す。
最初のコメントを投稿しよう!