春暁

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『まあまあそういうなや。今すぐ敵さんのとこにハッキングして装置とめたるから』 『頼む』 本当にこういう時、勝がいると頼りになると思いながら先日の口喧嘩を思い出す。まだ一度も謝っていない。 『……悪かった』 裕は恥ずかしながらにそう言った。 『何が?』 言われた勝としては疑問である。無線越しでも頭に疑問符を並べる勝が想像できた。 『この前の口喧嘩のことだよ』 『お前まだ気にしてたんか?』 勝はカチャカチャとパソコンのキーボードを叩きながら言う。
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