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強く怒鳴った的山の声は室内に響く。
葵は少し顔を俯かせて小さく
「わかりました」
と声を出して部屋から出て行った。
室内には野郎二人が残り微妙な空気が流れ始める。この均衡を破ったのは裕だった。
「あそこまで強く言わなくても……」
「あれぐらい強く言わんと動かないだろ?」
「それもそうですけど……」
的山は話を打ち切るかのように パンッ と手を叩く。
「過ぎたことを言うのは止めて、そろそろ本題に入るか!」
裕は納得がいかなかったが、的山という人間を知っていたため、これ以上は話さないだろうと思う。
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