隔たり

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「本題だが……話が二つある」 「二つですか?」 「そうだ。一つは任務のこと、もう一つは機体のことだ」 的山はある書類を出した。 「これは今度の任務の概要だ。今度の任務は要人護衛になる」 裕は書類に目を通す。 「これって、プライベートではないですよね?」 「そうだ」 「むしろ一尉に関係ありません?」 「そうだな」 次の任務の内容―― 要人護衛は現日本国防衛大臣 神崎 龍一郎の護衛と書いてある。 名前を見ての通りだが神崎大臣は神崎 葵の祖父であり、名門神崎家の現当主でもある。 神崎家は代々、首相や大臣などの重要なポストに就いており、政治権力も絶大である。
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