陽、没する

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谷山 鋼一朗……元海上自衛隊海将補。将官という階級は戦死という二佐からの二階級特進からである。策略の神とも言われ現在でも海上自衛隊で祭り上げられる存在だ。それが勝の父親である。 「まぁ座れや」 鋼一朗はその場であぐらをかく。それにつられるかのように勝も座った。 「っで、なんの用?」 「お前はつれんやつやなぁ。せっかく戦死した親父が会いに来たっちゅうのに」 勝はこの男の真意が分からない。なんせ、自分が物心のつく前に死んだ人間だ、ほとんど初対面に近い。
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