陽、没する

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「そこまで緊張せぇへんでいい」 鋼一朗はあまりのオドオドとしたその下官に対して、笑いながら言った。 「ですが自分はまだ二尉で……」 「それでもこの艦の砲雷長や。もっと自信持てや!」 「は…はい!!」 結局男はビシッと綺麗な敬礼を決めてその場から去っていく。 なかなか面白い男やなぁ。 鋼一朗はそう面白いながら、男が立ち去っていく姿を面白そうに見ていた。 艦橋から見える空をみながら、鋼一朗は陸に置いてきた家族を思う。
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