追憶

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的山は人気のない森の中を車で走っていた。 朝のまぶしい日差しが時折、木の合間から差し込みその度に目を細める。 少し長い時間を走っていると広大な草原が広がっていた。だが、普通の草村だけの草原でないことは肉眼ですぐに目視できる。 的山は車を駐車場のような空間に止めた。辺りを見回すとそこには先客がいることがわかる。 きれいに並べられた石を見ると、そこが広い墓場であることが容易に理解できた。 的山はゆっくりと一つの墓石に黙祷を捧げる先客に近付く。
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