過去の影

7/7
前へ
/494ページ
次へ
そんな都合の良い話があるか!降伏するから闘えなど! 「もう戦闘は終わった以上、これ以上の血を流す気はない!」 『ですが、今あなた達は戦場にいます。次に狙われるのはあなた方ですよ?』 ……コイツ! 学は最後に折れた。 「わかった。応じよう……だが、そちらの軍も加勢するように報告を回してくれ」 『了解しました』 ブツリときれた無線の後、急に1人にされたような気分になる。 何故、戦争は終わるのに俺らは闘うのか? そう思うが思いとは裏腹の言葉がでる。 「只今をもってアメリカ軍はすべての武器、施設を廃棄した。……だが、未確認の機体により攻撃を受けている、陸上自衛隊及び連合軍は支援にうつれ!」 学は自分の吐き捨てた言葉が、いかに残酷だったか、未だに知らなかった。
/494ページ

最初のコメントを投稿しよう!

269人が本棚に入れています
本棚に追加