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数分後――
裕はドアの前に立っていた。どう切り出すべきか悩んでいるからである。
まずはどうすりゃいいのかわかんないな……。
裕は葵と琴美の事で悩んでいるのではなく、自分の二階級昇格をどう伝えればいいか悩んでいる。
やっぱりズバッと言ったほうが勝のダメージも低いかなぁ……。
「何やってんだ?」
裕は声のしたほうを向く、そこにはコンビニの袋を持った勝がいた。
「べ……別になんもねぇよ!」
「何焦っとるん?こんな所おらんで早よ中入ろうぜ」
勝のいつも通りの九州の訛りが、今日はいつも以上に怖く思える。
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