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「で、任務内容聞いてるよな?」
裕は再確認するように言う。
「ちゃんと聞いてるよ」
それを聞いて裕は言った。
「お願いだから一尉との喧嘩は避けてくれないか?」
「私は喧嘩しようとしているんじゃないの、向こうが売ってくるから買うだけよ」
喧嘩両成敗という言葉をお願いだから知ってほしい。
裕は呆れながらそう思った。
「そういえば谷山君は?」
自分の部下の存在をここまで忘れていた琴美は尋ねる。
「今、部屋で爆睡してる」
「起こしてやれば良かったのに」
「アイツはいつもこんな感じだから気にしなくていいよ」
琴美はまた小さく笑った。こんな幸せな時間はなかなか無いだろう、と裕は思う。
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