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アジアを中心に発展しているこの時代は何よりも、テロリズムの塊ができやすかった。
だからこそ、自分たちが鎮圧しているのだろう……。
コクピットで操縦桿を握りながら少女は考える。
『神崎二尉、聞いていますか?』
耳につけたインカムから神崎二尉と言われたその少女――
神崎 葵(かんざき あおい)二等陸尉は応答する。
「何かあったの?國館陸曹」
インカムの先――
國館 裕(くにたち ひろむ)陸曹長は困ったように言った。
『機影が2つ。多分、旧ブロードウェイ通りを通っています。どうします?』
「どうするって……。」
葵は愉快な笑みを浮かべ
「仕掛けるに決まってるでしょ!」
と言った。
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