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今回の件も含め、
『こればかりは、運命の乱れと認めるしかないな。』
と、拓魅も呆れていた。
昔を思い出していたら、潤からも、
『あの商店街の福引き!覚えてるか?』
と、同じ話しが出る。
『当たり前だっつーの!』
そうして、二人は、昔話に華が咲き、帰り道の間、ずっと懐かしみながら話していた。
どうせ行けない修学旅行の話しよりはマシだ。
そう思い拓魅も、その会話を楽しんだ。
拓魅の家の前に着くと、
『じゃあな、潤!また明日!』
拓魅は、手を振った。
『ちょっと待った!』
潤は、家に入ろうとする拓魅を呼び止めた。
『なんだよ?潤!』
普段はあまり呼び止めない潤を珍しく感じた。
『あれ!覚えてるよな?』
あれ?
あれって、なんだっけ?
事の流れで、拓魅は、
『おう!もちろん覚えてるって!心配すんな!』
と、言ってしまった。
『だよなー!わりぃ!そんだけ!じゃな!』
いつもの笑顔で、潤は別れを言った。
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