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『にしても、お前!ホントにクジ運わりぃよな!』
潤のクジ運の悪さは、昔から筋金入りであった。
今日だって、二分の一。
拓魅が引かなければ、四班は自動的に潤のものだった。
小学二年生の頃、近所のおばちゃんから貰った五十枚の商店街の福引き券。
拓魅と潤は、半々の二十五枚ずつに分けて引きに行ったのだか、五、六等が何回か当たり缶ジュースや割引券を貰う拓魅とハズレばかり引いて、大量のポケットティッシュを貰う潤。
その潤の姿には、流石に拓魅も福引きの受け付けのお姉さんも大笑いして、泣き出しそうな潤に可哀相だからとお姉さんが缶ジュースをあげたものだった。
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