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熊の中身は大きく分けられて10程の固まりになりました。
その内6つは塩漬けにして保存食に、2つは今日の食事に、あとの2つは老婆の分ということにしました。
その日の夜、大きな鍋で煮込まれたお肉を二人でお腹いっぱい食べました。
ちょっと臭みがあったけれどおいしかったです。
老人は「もっと食べなさい」と言ったけれど、女の子は小さいのでそんなにいっぱい食べられません。
結局老人が貪るようにして骨の中の骨髄まで平らげました。
食事のあと、木をくりぬいて作った食器を片付けていると老人が真面目な顔をして女の子に話しはじめました。
「あの女の所に行くのはいいけれど森を通って行ってはいけないよ」
「何故?」
女の子は聞きました。
「熊や狼が出て、お前を食ってしまうかもしれないからだよ」
老人は手を広げて襲い掛かるような身振りをしました。
「まぁ、恐い。わかったわ」
女の子は老人と約束しました。
『決して森には立ち入らない』と。
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