122人が本棚に入れています
本棚に追加
/158ページ
今年の春
俺は高校2年生になった。
今、俺は実家からかなり離れたこの学校で寮生活を送っている。
2年生になり、はや1ヶ月が経とうとしていた。
だが、新たなクラスメイト達と俺は上手くやって行けてはいなかった。
自分で言うのもおかしいことなのだが、別に性格が悪いわけではないし、容姿だって並程度にはある。
なぜ馴染めないのか?
理由はわかっていた。
あるクラスメイトと仲がいいと言うこと。ただそれだけ。
そのクラスメイトは他のクラスメイト「全員」から邪魔者のような目で見られていた。
俺はそれが気に食わなかった。
孤独がどれだけ寂しいのか知っていたから。
だから俺はそいつに声をかけた。
そのクラスメイト―――
―――「ハル」に。
最初のコメントを投稿しよう!