三角形 ~太陽と月~

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『寒っ…。』 空は木枯らしの吹く公園のブランコに座っていた。時間は午後5時。この時期の5時はもう十分過ぎるほど真っ暗だ。 ポツリと点いた街頭1つが、寒さで凍えた空を照らしていた。 『悪ぃ。ヤマトとイチャついてると思ったからさ。』 嫌味を口にしながら太一が現れた。 『うぅ…。なんでそんな言い方するのよ。』 『…。』 『私の気持ちも知らないで!』 『ごめん。』 今日の太一は思ったより素直だった。 『私はただ、どうして太一が私のことを避けるのか聞きたかっただけよ。』 太一は自分でもわからない気持ちを打ち明けた。 『俺、聞いちゃったんだよ。女子が話してるの。お前、ヤマトのこと好きなんだろ?』 突然の質問に空は顔を赤らめた。 『なっ!?』 『そしたら俺だけもう仲間じゃないような気がしたんだよ。なんか今までの関係が壊れるっていうか…。』 太一がそんなこて考えていたなんて、空はちょっと寂しかった。 『太一、ごめんね。私の性でそんな思いさせて。』 『バ、バカ!謝んなよ!格好悪いだろ。』 太一も赤くなった。 2人が話をしていると 『なんだ、そういうことかよ…。』 振り返ると、ヤマトが立っていた。
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