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『チェッ。お前ら俺の存在忘れてんだろ?』
太一が口を開いた。
『お前らお似合いだよ。俺が言うんだから間違いねぇよ。』
どこか寂しげな太一。
『太一、でも私達3人の形はこれからも変んないよ。』
『そうだよ太一。俺達はこれからもずっと一緒、三角形だ!』
しかし、太一は答えた。
『確かに俺達はこれからも三角形で繋がってるかも知れない。でも、今の三角形じゃない…。今日からは新しい形の三角形なんだよ。』
『…。』
『ヤマト、空。俺達は今までと同じじゃ駄目なんだ。もうガキの頃とは違うんだよ…。空、お前が一番わかってんだろ?』
いつのまに太一はこんなことを言うようになったのだろう。
知らない間に随分大人になってしまった。
そこにいるのはもう小学生の頃の眩しすぎる太陽ではなかった。
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