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【愛情】武之内 空
愛情なんて全然注がれてないと思ってた。愛情を受けずに育ったと思ってた。
着たくない着物を着せられ、やりたくもない華道をやらされて。大好きなサッカーは反対したくせに…。
だけど、ちゃんとお母さんなりの愛情を注いでくれていたんだよね?私が幼すぎて気付かなかっただけ…。
゛親の心 子知らず″だね。
私もちゃんと愛情を注がれて育ったってことをパートナーのピヨモンが教えてくれた。
『空~大好き!お母さんもそう思ってるから空のこと抱きしめたんだよ!』
『うん、きっとそうだね。』
お母さんが私を抱きしめてくれたように私もピヨモンをギュッと抱きしめる。
『ピヨモン、大好き!』
『ヘヘヘ、苦しいよ~空~。』
甘えん坊のピヨモンはそんな事を言いながらも嬉しそう。
私も同じ気持ちでお母さんに抱きしめられていたんだろうななんて思う。
暖かく、優しく、そして力強くて安心に包まれているような…。
初めは認めたくなかった自分の中にある母性本能。
だけど、やっぱり私の一番の個性なんだろうな。
しょうがないよね!だってお母さんの娘なんだもん。
これからはパートナーであるピヨモンに、冒険を共にした仲間達に私の精一杯の愛情を注いでいこう。
それが今私にできること。私にしかできないことだと思いたい。
お母さんが私を愛してくれたように。
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