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「うー……まあ、いいけどー。今度からは気を付けてよね……」
白薙に言い負かされ、紅羽は体育座りで口ごもった。
「なるほどね……少しは退屈しのぎになりそうかな」
「……いいのか?我々三人だけで、勝手に承諾してきたが」
月が一番よく当たる位置に立っている青年が訊く。
顔の右半分を覆い隠すほど長い漆黒の髪と鋭い蒼の瞳が、青年がクールな性格であることを物語っている。
緑色のパーカーに紺色のチノパンツ……彼もまた十代後半ほどだろうか。
ズボンのポケットから耳にかけて、何かイヤホンのようなコードが伸びていた。
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