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あやねの案内により、しまとらが休んでいる場所に着いた行人達。
行人
「ここって、洞窟?」
あやね
「さ、中に入って。」
洞窟の中は、意外にも明るく、所々に松明が燃えている。
あやねに誘導されると、行人達は、洞窟の奥で横たわる小さな影を見つけた。
すず
「師匠!」
行人
「あ、ちょっと、すず!」
すずは思わず、走り出した。
だが………
横たわっている影が、ゆっくりと起き上がった。
その姿は、猫の形をしたミイラ男、そのものだった。
すず
「ふにゃーーっ!?」
行人
「だから、言ったのに…」
あやね
「相変わらずの、あほぶり……」
行人
「あやね、なんか違くない?」
すず
「ふにゃーっ!!お化け、怖いよー!!」
しまとら
「すず……自分の師匠を、お化け呼ばわりしないでくれない………?」
すず
「え?あ!………なんだ、師匠か…。もー!脅かさないでよー![★]」
しまとら
「いや~。ごめんごめん。全身包帯巻くはめになっちゃってさぁ…」
行人
「そんなに酷い怪我だったんですか!?」
しまとら
「おぅ、行人君。いつもすずのお世話になってるね~。」
行人
「前の話なんですけど…」
すず
「でも、師匠?誰が師匠やみんなをこんな目に合わしたの?」
しまとら
「………そこが問題なんだよ………」
行人、すず、あやね、美咲
「?」
しまとら
「まさか、あいつらが蘇るなんて………死者は出てなくとも、これは、大問題だよ………」
行人達は、いつになく真剣に話す、しまとらの様子が、気になって仕方がない。
まるで、何かを恐れているようで、南の主と有ろう者が、震えている。
その時だった。
まち
「あ、いたいた。」
行人
「あれ?まち、どうしたの?」
まち
「今すぐオババ様が、こいって。」
行人
「はぁ、何だか今日は、行ったりきたりだなぁ……」
こうして、行人達は、西の村にある、長老であるオババの家へと急いだ。
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