...声...

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「だから、無理するなって」  そんな僕の思考を読んだのか、甲洋が呟く。  甲洋の声がどこから聞こえてきているのか、解らない。  耳元の様な気もするし、遠くから聞こえている様な気もする。  暗闇の中だと、それさえも解らなくて。 「焦るな、ゆっくり、ゆっくり」  こうよう。  どこに、いる? 「ここにいるよ」  声が聞こえる。  深い、深い闇の中。
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