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「…俺、キラを怒らせるようなことしたっけ…」
「は?」
真剣に訊ねられて、つい地が出てしまう。
「え、あ…ど、どうして?」
「だって、悪魔だなんて…」
ああ、そのこと。
僕にとっては、褒め言葉だったんだけどな。
まだウブなアスランには、伝わらなかったか。まあ、僕も言葉が足りなかったし。
「いや、そんなつもりじゃ…」
「キラが何か俺に怒ってるなら、俺何でもするから許して欲しいんだ」
「へ?あ、いや…」
めずらしく戸惑ってしまう。
……どうしてそうなるんだろう。
全く。幼稚なアスランの考えは全く読めない。
読めないけど。
何でもする、なんて好都合じゃないか。
でもここで手を出しちゃったら、きっとアスランに嫌われちゃうな…。
いずれ、じわじわと染めていく気ではいるけど。
そうだな…手を出さず、かつアスランにあまり怪しまれずに征服心を満たすには。
効果的な方法を考えついて、僕は心の中で深く笑んだ。
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