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すべてを話終わった時、私の心は少しだけ軽くなった。
「落ち着きました?」
「えぇ…ごめんなさいね。初対面の貴方にこんなお話をしてしまって」
「とんでもないです。」
彼女はにこっと笑った。
「そうだっ!」
突然彼女が立ち上がったので、私は驚いて彼女を見た。
「よかったら私の思い出の場所に行きませんか?」
「え?」
「ぜひ見てもらいたいんです。私の…大切な場所だから」
「え、えぇ…」
私の話を聞いてもらった手前、彼女の誘いを断る事はできなかった。
「ありがとうございます。行きましょう?」
彼女は立ち上がって歩き始めた。
私は慌てて彼女の後をついていく
彼女の腕に抱かれた赤ん坊は…目を覚ます気配はない。
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