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私はその場に座り込んだ。 「美由…美由なの?」 「そうだよ。お母さん」 そう言って美由が笑った。 「そしてこの子は由和。お母さんの孫…生きていればね」 「!!」 その時、初めて私は美由の腕に抱かれている赤ん坊の違和感に気づいたのだ。 こんなに長時間も雨に打たれ続けて平気な子供はどこにもいない。 そして赤ん坊はよく見ると生きている人間の顔色ではなかった。 「この子は生まれる前に死んでしまったの…お母さん、貴方のせいでね」 「!!」 「あの日、お母さんが私を捨てなければ…私の人生も狂わなかったし、この子も死ぬ事はなかった」 「美由…」 「今更許されると思う?例え貴方が今までの罪を悔いていたとしても…全ては手遅れなの」 「美由…許して…」 「許さない。でもね、やり直す事はできる」 そう言って美由は呼吸をしていない由和に目を向けた。 「全ては私があの時に生まれてしまったのが間違いだった…だから全てを生まれる前からやり直せばいい。けど…私は戻れないほど汚れてしまった。」 美由が由和に微笑みかける その笑みは母親のように美しく、そして狂気に満ちていた…
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