2

4/6
前へ
/25ページ
次へ
そして次の日 俺は懐かしい香りで目が覚めた。 「あ、おはよーお父さん」 エプロン姿の美由が俺に笑いかける。 どうやら美由は朝食を作ってくれたらしい 「本当に…」 「え?」 「若い頃の美和子を思い出すよ」 そう言うと美由が照れたように笑った。 「そんなに似てる?」 「あぁ」 不意に泣きそうになって俺は目線をそらした。 美和子が生きていれば、二人並んで朝食を作る風景も見れたんだろう… 「ご飯食べよう?」 「あぁ」 美由も同じような事を考えていたのか、少しだけ寂しそうに笑って席に着いた。
/25ページ

最初のコメントを投稿しよう!

17人が本棚に入れています
本棚に追加