408人が本棚に入れています
本棚に追加
俺は気が付けば、空中にいて、まさに地面に向かって落下中だった。もちろんそこからどうにかする能力なんてない。
チビる一歩手前ぐらいの状態で絶叫しながら俺は空中を飛ぶように……落下していった。
うん。死は覚悟したさ。
こんな死に方か……嫌だなぁ~。
そう思った瞬間だった。
自分が落下するだろう場所に人影が見えた。もしも当たりでもすれば大惨事だ。当たらなければ、俺が大惨事だが。
「避けろおおぉぉぉっ!」
自分が死ぬかどうかの場面でよく俺は他人のためにあれだけ叫べたと思う。
だが、その人影は避けようとはせず、ゆっくりと落下する俺を睨んだ。
最初のコメントを投稿しよう!