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激突は免れない。
俺は咄嗟に目を瞑る。
──……あれ?
幾ら待っても衝撃は訪れない。それどころか不思議な浮遊感すら感じる。
目を開けるとほぼ同時に身体の下に地面の感覚。背中には木。
──どうやって地面に……?
「おい」
「……はい?」
目と鼻の先には太陽光を浴びて光る剣。それを確認した瞬間になぜか俺は縄で背後にある木にぐるぐる巻きにされていた。
剣先から手、手から腕へと視線を上げていき、最後に剣を俺へと向ける人物の顔へ。
「お前、どこからどうやって落ちてきた?」
そして、冒頭へと戻る。
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