手を貸して下さい

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  「手を貸して下さい」   老婆は歩道橋を降りてきた少女に呟いた   その老婆の背骨は酷く湾曲しており、顔を上げられずにいる   シワだらけの右手には、風呂敷に包まれた荷物   重力に従って、布は今にも地面に着こうとしている  
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