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川の土手まで走ると、
そこに座り込んだ…
『義理堅いんだよね…そういうとこ』
わかっていてもちょっと辛かった。
『私にはないのかなぁ』
涙をこらえながら
指を眺めると
鬼太郎が直してくれた指が目にはいった。
『………』
葉っぱの液が固まって指輪みたいになっていた…
猫「これなのかなぁ……」
鬼「何してるんだよ」
『!!わひゃあ!!』
驚いて立ち上がると夕日を背に鬼太郎が立っていた。
鬼「急に走って出て行くから追いかけるの大変だったんだよ。」
猫「………ごめん。何か用があったの?」
鬼「用って訳じゃ……」
小さい声で言うと
私の手に何かを握らせた。
鬼「買い物付き合ってくれてありがとう……それと」
『それと』
鬼「猫娘は僕にとって………………だよ」
『え???聞こえない』小さい声だったのと、ちょうど横を車が通ったから………。
猫「あの…鬼太郎…」
鬼「じゃあ…またね」
そういうと鬼太郎は頭を照れながらかくと
行ってしまった
『…待ってもう一度言って………』
言葉が出なかった。
足も震えてる……
ゆっくり手のひらをみると、硝子で出来た小さなトリが光っていた…。
顔が夕日で赤く染まっていく。
鬼太郎が言った台詞を頭でもういちど聞き直した。
夕日を背に、
顔が暗く写る鬼太郎が、
手を握って、
僕にとって大切な仲間だからって
『大切な………』
夕日が完全に落ちたけど、私の顔は赤かった。
鬼太郎にしては大きな進歩だと思う。
今になってドキドキして止まらない。
でも嬉しい
『大切』
だって💦
明日からも頑張れそうです。
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