秋月型防空駆逐艦について

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秋月型の主砲は昭和13年に日本海軍が開発した98式65口径10㎝高角砲でした。 この高角砲はそれまでの日本海軍の12.7㎝高角砲より9年新しく日本海軍の高角砲の中で最新の物でした。 現在でこそ70口径の砲がありますが、当時、世界的に優秀で長い砲でした。 砲身が長いという事は砲弾のスピードが速く、命中率も良く、射程も長い事を意味していました。 この高角砲の要目は 最大仰角+90度 最大俯角-10度 砲身重量3トン 砲塔重量24トン 砲身長6.7m 弾丸重量13㎏ 発射薬6㎏ 初速1010m/s 最大射程1万9500m (45度) 最大射高1万3000m (仰角90度の場合) 発射速度は一分間に19発以上で砲身が90度でも容易に装填でき、その上、練度を上げれば更にに多く発射することも可能でした。 砲弾数は一門あて300発を搭載していました。 砲塔旋回速度は毎秒 12~16度 砲身の上下への俯仰は毎秒16度でした。 砲塔の厚さは3㎜で至近弾の破片から砲手を守る程度でした。 また、従来の艦は昭和6年に採用された91式高射指揮装置で艦橋後方に備え付けられていました。 しかし秋月型は新しい94式高射指揮装置を搭載しわずか四秒で八門全ての砲火をコントロール可能でした。
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