それぞれの道

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何度か無視を決め込んだが、そのオッサンが仲間の名前を口にした。 なんで?と思い返事をしていた… なんでも私の数日前に仲間がここに居て次に私が来ることを言っていたらしい… で、昨日ダルそうに歩く私を見て、そうだろうって事で話しかけてくれたと言う。 単独の部屋だったので集団の部屋に居るオッチャンは楽しそうに見えた… オッサンがとかオッチャンはとか言ってるが立派な極道だった…… 私は監視に怒られながらも話しかけて、いろいろ聴いた… みんな元気に鑑別所に行ったそうだ…… 中にはショックで一言も話さなかった奴も居たと聴いて心配になった…… オッチャンはこれ以外にコーヒー牛乳を監視に言ってくれたりと、いろいろ気遣ってくれた…… 二泊三日、このオッチャンのお陰で寂しい想いはせずに済んだ… 中には夜中になるとパオ~ンと言い続ける女や、たぶん強制送還になる奴も居た…… 少女Aの私は、他の人とは別の個室に入れられたから調べに行く時以外は別の部屋を見ることが出来なかった…
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