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『あら、CFの操縦なんて出来るのね』
「父が教えてくれてね、これでもSCFの大会じゃ優勝してんだぜ?」
『ふぅん、さあ、さっさと掘り出して』
アルギスは作業用CFに乗り込む、手慣れた様子で起動させ、埋まっているAFへと向かった。
『アルギス、どうする?』
同様にCFに乗り込んだ父からの通信だ。
「俺に言われても」
『だよなぁ、っち、せっかく埋めようとしたのによぉ』
「え?」
父の言葉は最後まで聞き取れなかったようだ。
それ以上何も答えない父、アルギスは仕方なく作業に取りかかった。
しばらく時間が経った、腹部が表れ、頭部が表れ残すは腕部と脚部の岩だけだ。
「父さん、これ掘り返したら俺達殺されるのかな」
『かもな、指揮官にもよるが―』
父が最後まで言葉を発することはなかった、突然の爆音と地響きで通信が乱れたのだ。
「なっなんだよ、これ!」
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