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基本的な操作をなんとか覚えたアルギス、早速、父の乗るCFに手を近づけるが、予想以上に敏感に反応した腕部はCFに当たってしまった。
「のわ! 危ねぇ!」
咄嗟手の平に飛び乗る父に、コックピット内で謝るアルギス、しかしその声は父には届いていないようだ。
「外部への通信方法は?」
アルギスの声に反応して、またディスプレイが表れ、そこにはいくつかの通信手段の一覧が表示されていた。
「外部拡声通信」
ディスプレイが消えた、通信手段が確定したら消えるみたいだ。
「ごめん、父さん、大丈夫?」
『ああ、大丈夫だ、それより早くここを出よう、いつ崩れるか判らん』
「判った」
アルギスは機体を地面から離陸させ、父を両手で包み込んだ、残る憂いは出口の岩だけだ。
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