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「今の状況で使える武器は?」
《両手使用不能の為、ファムルスの使用を推奨します、右操縦桿トリガー初期位置に設定します》
アルギスは手元の操縦桿を見る、少し斜めに付いている操縦桿、なるほど両方の操縦桿共にトリガーとは別に、親指の当たる所にボールのような物が付いている。
「通常はこれで武器を選ぶのか、まあ今は出口の岩を」
親指でボールに触れると視界の端に小さめのディスプレイが表れた。
ファムルスと書かれている所にカーソルが有る。
この時、機体の背部から3つ光球が射出されていた。
「これがファムルス?どうやって使うもんなんだよ」
『アルギス、出口の岩にロックしたら引き金を引け、お前が破壊すると決めた物にロックオンされるはずだ』
父の言葉通り、出口の岩を破壊すると考えたアルギス、するとモニターにロックオンカーソルが出現し、岩に固定された。
「これで、トリガー」
引き金を引くと、アンシャルの周囲を漂っていた光球から二本ずつ、計6本のビームが発射され、岩を跡形もなく消し飛ばした。
「やった!」
『良し、急げアルギス、出るぞ』
「判った!」
機体を加速させ、出口を目指すアルギス、普段明るい採掘場も、崩落の影響でただ暗いだけのトンネルと化していた。
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