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しかし間の悪い事は起こる物。
「僕は敵じゃない」
そう言った瞬間に警備隊のCFが爆発した。
当然アルギスは何もしていない。
アルギスを追ってきた木星側の追っ手だ。
アルギスの機体を取り囲んだ木星側のCFは、まず邪魔な警備隊の機体を破壊していった。
「何すんだ! テメェら」
《メディウスの無人CFカリスです、呼びかけには答えません》
このカリスという機体、CFながらにダルムとは違い、スマートなフォルムをしている。
か細い手足、細い胴体、流線型の頭部。
一目見てスピード重視の機体だと理解出来る。
《敵機殲滅を優先して下さい。
上空に敵戦艦の反応を確認しました、攻撃対象に設定します》
「結局こうなるのかよ」
警備隊のCFを破壊し尽くしたカリス、計8機。
破壊されて行くCFを前に、改めて自分の置かれている状況を理解し、アルギスは迷いを断ち切るかのように機体を加速させた。
「当たれよ!」
アルギスが選択したのは先程、イシュタル戦で使った剣だ。
それを横に凪いだ、しかし無人機は剣を上に跳んで避け、腕部内蔵のビームの刃でアルギスに襲いかかった。
「ヤバい!」
咄嗟にもう片手の剣でそれを防いだが、動きが止まったのを見た残りのカリスが一斉に襲いかかった。
《直撃コース確認、シールド展開します》
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