始まりの音

4/12
522人が本棚に入れています
本棚に追加
/359ページ
「ちょっと採掘場行ってくる」 「気をつけなさいよ?」 単なる好奇心だ、帰宅途中に見たCFの事故、その後どうなったのか、気になったアルギスは家を後にし、採掘場へと向かった。 「なんだ?」 採掘場に着いたアルギスが見たのは、慌ただしく動き回る作業員達、ただの事故の処理にしては何かおかしい。 皆、口々に「逃げろ」等と言っていた。 採掘場から出てくる人の中に父の姿は無い。 「まだ事務所か?」 事務所へ歩き始めたアルギスを後ろから呼ぶ声が止めた。 「アルギス君!」 振り返ったアルギスが見たのは父の友人だ、家にも何度か遊びに来た事がある。 「あっ、どうも、何かあったんですか?」 「ああ、木星圏の奴らがな、理由は判らないが、領空に不法侵入したらしい」 「メディウスが!?」 「ああ、しかも迎撃に出たCF部隊が全滅したらしい」 「この街で戦闘なんて」 「俺は親父さんを探すから、アルギス君は逃げろ」
/359ページ

最初のコメントを投稿しよう!