初めての宇宙

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火星の衛星軌道上。 メディウスの強襲揚陸艦‘グロムオルカ’ 全長は優に350mを超え、ホーミングレーザーやミサイル等を多数搭載したメディウスの最新鋭艦。 ブリードの指揮するこの艦に、レイカ率いるフェニックス隊は帰還していた。 「大佐、只今戻りました」 ブリッジに入り敬礼するレイカ。 そんなレイカに背を向けて座っていたブリード。ブリードは肩越しにレイカを見ると、直ぐに向き直った。 「ご苦労、早速だが追撃を開始する、イシュタルの修理を急げ」 「了解」 「フェニックス中尉」 退室しようと、踵を返したレイカにブリードが声を掛けた。 「次は油断するなよ、アレはどんどん強くなるぞ」 当初レイカには何の事か判らなかった。 しかし後にその言葉の意味を、身を持って実感する事になる。 「了解しました、では」 「ああ」
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